今朝、タバコを3本吸った。
それから、箱に残っていた数本を、流しでぐしゃっと潰して捨てた。
これで何度目の「禁煙初日」だろう。
56歳で左遷され、住むところまで変えられ、削れるものは自分の楽しみしかなくなった――そんな57歳の女の、たぶん最後の挑戦の話。
今日からは、お酒も一緒にやめる。
今朝、3本吸ってから残りを捨てた
銘柄はKENT。
1箱500円。
コンビニで買って、コーヒーと一緒に目覚めの1本。
出勤前のベランダで2本。
残りは流しに突っ込んで水を流した。
「全部吸い切ってから捨てればよかったのに」と、自分でも思う。
でも、吸い切ってからやめたことが、今までに一度でもあっただろうか。
潰した瞬間、ほっとした自分と、惜しいと思った自分が、同じ私の中に並んでいた。
キリのいいところからやめよう、明日から、来週月曜から、誕生日から。
そう言い続けて何年経っただろう。
今朝、3本目を消したとき、唐突に思った。
「キリのいい日なんて、たぶん一生こない」。
だから、中途半端な水曜日の朝の、3本目のあとに捨てた。
同時に、お酒もやめる
毎晩、ハイボールの500ml缶を4本以上。
少ない日でも4本。
多い日は、数えていない。
お酒を飲むと必ずタバコに手が伸びるから、片方だけやめるのは、たぶん私には無理だ。
調べてみたら、久里浜医療センターの研究で、タバコと酒を同時にやめたほうが断酒の成功率が約2.4倍に上がるというデータがあるらしい。
一つだけやめるより、二つ一緒のほうが楽になる――そんな話、信じてみたくなった。
1日に消えていたお金を、数えてみる
怖いけれど、数えてみる。
- KENT 1箱500円 × 30日=15,000円/月
- ハイボール500ml缶を1本約200円として4本=800円 × 30日=24,000円/月
- 合計:月およそ39,000円
- 1年に換算すると:約468,000円
左遷で給料が実質減って、家賃補助も打ち切られて、毎月の家計に怯えていた私が、年間46万円を煙と泡で流していた。
働いているんだったらこのぐらいはいいかな。
と思う。
50代女性の体は、もう昔みたいに回復しない
女性ホルモンが減ると、アルコールの分解が遅くなる。
同じ量を飲んでも、20代のころの倍くらい体に残っている感覚がある。
朝起きたときの口の中の苦さ、まぶたの腫れ、夕方になっても抜けないだるさ。
年齢のせいだと思っていたけれど、たぶん半分くらいは、お酒とタバコのせいだ。
57歳の体は、20代の体じゃない。
それを認めることから、たぶん始まる。
「我慢」ではなく「降りる」――静かな退職と同じやり方で
会社で頑張ることをそっとやめて、「静かな退職」を選んだときと、たぶん同じだ。
気合いを入れて辞めるのではなく、力を抜いて、こだわらないことにする。
タバコと酒からも、同じように静かに降りる。
リングから降りる感覚に近い。
「絶対やめる」とは言えない。
今すぐにもコンビニに行ってしまいそうな私がいる。
続けるとは言えない。今日のことだけ書く
禁煙ブログの多くは、成功者の話だ。
だから読むと焦る。
私は、何度も失敗してきた57歳女の、初日の話を書いておきたい。
何日続くかわからない。
明日また吸うかもしれない。
それでも、今日、3本でやめて、残りを捨てたこと。
ハイボールを冷蔵庫から出さなかったこと。
それだけ。
もしまた吸ってしまっても、ここに書きにくる。
失敗の記録のほうが、たぶん誰かの役に立つ。

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