56歳になり、退職後の暮らしを少しずつ現実的に考えるようになってきました。年金や貯金のこと、いつまで働くのか、そして――どこで、どんな部屋で暮らしていくのか。
その中で気になっていたのが、UR都市機構の賃貸住宅です。福岡市南区にある1DKの空室情報を
見つけたので、休日の午後に見学へ行ってみることにしました。
福岡市南区の1DKを見に行ったけれど…
「現地の団地事務所に行けば、お部屋を見せてもらえますよ」
と案内を受けていました。その言葉を信じて、当日、団地の事務所を訪ねました。
ところが、職員さんから返ってきたのは、思ってもみなかったひと言でした。
「すみません、そのお部屋は予約が入ったので、見学はできないんです」
せっかく時間を作って、わざわざ福岡市南区まで出てきたのに、まさかの肩透かし。
UR受付では「現地で見られる」と聞いていたので、正直がっかりしました。
たまたま体験できた床暖房付きの部屋
困惑している私に受付の方が機転をきかせてくださり
団地の一角で、ちょうど西部ガスさんが床暖房体験をしている部屋があり、その部屋を見学させてもらえることになったのです。
部屋に入ってしばらくすると、床からじんわりとした暖かさが伝わってきます。エアコンのような風はなく、
足元から静かに体が温まる感じで、とても心地よいものでした。
冬の朝、冷たい床に足をつけるあの感覚を思い出すと、
「これは単なる贅沢ではなく、年齢を重ねた今だからこそ欲しい快適さかもしれない」と感じました。
バリアフリーと手すりの安心感
この体験用の部屋は、URの住戸としてもイメージしやすい仕様になっていて、全体がバリアフリーに
なっていました。床の段差が少なく、部屋の中を移動するときにつまずきにくい構造です。
さらに、印象に残ったのが、
- トイレ
- お風呂
に、それぞれ動作補助手すりが備え付けられていたことです。
今のところ、手すりがないと生活できないという状態ではありませんが、「立ち上がるとき」「浴槽をまたぐとき」に支えがあるかどうかは、年齢を重ねるほど大事になっていきます。
元気なうちから、こうした設備のある部屋に慣れておくのも、一つの選択肢だと感じました。


URの部屋は人気で、すぐ埋まってしまう
団地の方やガス会社のスタッフさんと話をしていると、URの部屋はかなり人気が高いことが
よくわかりました。
募集が始まると、条件の良い部屋はすぐに申し込みが入り、あっという間に埋まってしまうことが
多いそうです。
その背景には、「情報提供サービス」という仕組みがあります。
- あらかじめ「この団地・この間取りに住みたい」という希望を登録している人がいる
- 部屋が空くと、まずはその登録者に優先的に情報が提供される
- 登録者が申し込みをしなかった場合にはじめて、UR都市機構のホームページに「空き住戸」として
掲載される
つまり、ホームページの空き情報を見て「空いている」と思ったときには、すでに登録者への案内が
一巡した後、ということになります。
URのホームページでの空き部屋の掲載が少ない理由が分かりました。
家賃と安心のバランスをどう取るか
今回見た1DKは、私の中で決めていた家賃6万円という予算を、少し超えてくる想定の部屋でした。
ただ、
- バリアフリー設計
- トイレ・お風呂の動作補助手すり
- そこそこ広い収納
- 床暖房による冬の快適さ
といった条件を考えると、「高い」というよりは、内容に見合った金額のようにも感じます。
退職後の生活を考えると、毎月の固定費はできるだけ抑えたい気持ちもありますが、一方で、住まいの安心感や暮らしやすさは、お金には代えがたい部分でもあります。
あらためて、
「家賃を優先するのか、安心・快適さを優先するのか」
というテーマと向き合うことになりました。
少しずつ、自分に合う条件が見えてくる
今回、最初の目的だった1DKの部屋そのものは見学できませんでしたが、団地の雰囲気を知り、URの仕組みを教えてもらい、バリアフリーや手すり、床暖房のありがたさも実際に体感することができました。
56歳からの「退職後のすみか探し」は、一度で理想の部屋に出会えるような簡単なものではなさそうです。それでも、
- 足を運んでみる
- 話を聞いてみる
- 実際の設備に触れてみる
そんな小さな一歩を重ねることで、
「自分はこれから、どんなふうに暮らしていきたいのか」
その輪郭が、少しずつはっきりしていくように感じました。
次は、「情報提供サービス」に登録することも含めて、もう一歩踏み込んでURとの付き合い方を
考えていきたいと思っています。


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